空島編の導入部、ベラミー達に笑われて一方的にケンカを仕掛けられ、ルフィとゾロはボコボコにされました
空島のことを語ったところを嘲笑され、自分自身も酒を浴びせられながら殴られ続けても、一切反撃しなかった…
あの屈辱的な場面で、なぜルフィは拳を握らなかったのか?
それはルフィの「夢」と「信念」に対する深い哲学が表れた行動でした
今回はソコを熱く語らせて頂きますっ!
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当時ジャンプで読んでいた時の僕の感想

コミックス24巻224話「夢を見るな」での話ですね
高校生だったかな? 当時、週刊少年ジャンプでリアルタイムで読んだ時の僕は
ベラミー達にいいようにされても「え、ルフィなんで戦わないの?」と最初は思いつつも「これにはきっと意味があるに違いない!」と思い、カッコいいな…と、なんとなく雰囲気で思っていました
ただこの一件、なんで闘わなかったのか、ルフィはちゃんと説明しないんですよね(ゾロがちょっと言及してたけど)
なんだかモヤモヤしませんか?
理由もあるんだろうし、なんとなくカッコよさは伝わるんですけど「なんで戦わなかったのか?」を聞かれてきちんと言語化して説明できる人います?
大人になって、改めて読み返してソレを真剣に考えてみました
そこにはきちんとした理由が、四つあったのです
本当は「ベラミー一味」って書きたいんですが、横書きだと読みづらいと思うので「ベラミー達」と書かせて頂きます
状況:実はルフィもゾロも最初は戦おうとしてた

どうしてベラミーと戦わなかったかの話に入る前に、一つ言っておきたいことがあります
実はルフィもベラミーに腹を立て、戦おうとしていたんです!
ルフィってそもそもケンカっぱやいんですよ
町で情報収集する際に、ナミに「ワタクシはケンカしません」と誓わされていましたし
状況をまず整理していきましょう
酒場で聞き込みをしているルフィ、ゾロ、ナミ(やはり聞き込みといえば酒場ですね!)
「ルフィが来ている」と噂を聞きつけたベラミー達もそこにやってきます
ベラミーはルフィに飲み物を奢って油断させ、不意打ちをかまします!それはもう派手に!なんと卑怯な!
それに対し、ゾロも刀を抜いて臨戦態勢!
ゾロもナミに止められるも「うるせぇ!売られたケンカを買うだけだ!」と一触即発!
ルフィも『よぉし…覚悟できてんだなお前』 とケンカを買おうとしました
しかし、ケンカしちゃうと空島の情報を聞けなくなっちゃいます
慌ててナミは酒場の店主に「空島について知ってることはないか?」と尋ねます
特になかったら、その場をすぐに離れようと判断したのですね
でもそれを聞いたベラミー達が大笑い!しかも見開きページで盛大に笑います!おかしすぎて、イスやテーブルを投げたり、宙返りをするヤツまで出てきます
そんなもん本気で信じてんのかよ!と笑いながらもベラミーは説明します
ログポースはすぐ壊れる!とか、ノックアップストリームに突き上げられた船が、空から降ってくるから「空島あるんじゃないの?」と言われているだけ(丁寧に説明するベラミー、ある意味親切)
ベラミーは空島だけでなく「大秘宝ワンピース」のこともバカにします
あらためて読み返したんですけど、それはもう大笑いして「夢」を否定しまくるんですよね、本当に「そこまで言わなくても…」というくらいボロクソに否定します
そこでルフィの態度が一変
ベラミーに瓶で殴られても一切抵抗しません…そこでゾロもルフィの意図に感づきます
ここで船長らしいルフィ!「このケンカは絶対買うな」とゾロにも指示を出します!カッコいいですね!
殴る蹴るだけでなく、口に含んだ酒を浴びせられても一切抵抗はしません
頭を掴まれ、窓ガラスに顔面をぶち込まれ、割れたガラスでケガをしてもやり返しません
さすがにやり過ぎやろ…と思うレベルですね…特に窓ガラスんとこ
ここからがこの記事の本題です!なぜルフィはこのケンカを買わなかったのでしょうか?
理由①相手にする価値がなかった

一番大きい理由からお話しします
空島の話を出した途端に笑われ「海賊が夢を見る時代は終わった!」と言われ、ルフィは冷めてしまったんだと思います
なぜなら、夢を見ること、それを叶えることがルフィの信条だったからです
なので「夢を追うことを諦めたコイツらは、もう相手にする価値ない…相手にしたら恥、ケンカしたら自分もコイツらと同じレベルにまで下がる…」と判断したのかと
さっきまでの「一触即発」な熱い気持ちが、どんどんしぼんでしまったのでしょうね
そして「大秘宝ワンピース」のこともバカにしたことが大きいと思います
ルフィはワンピースを追い求めることに命を懸けています!なにがなんでも見つけてやる!海賊王におれはなる!!!と強くゆるぎない信念を持っています
ワンピースの存在を否定するベラミーに「あ、コイツマジでねぇわ」と思ったのでしょう
この時のルフィってめっさ考えてるんですよね、その証拠に「……」がすごく多いんです
ルフィがケンカっぱやいと言いましたが、それは同じ信念を持つ海賊だからこそ、対抗心が芽生えてくるんだと思います
逆に言えば、相手を認めているからこそ
そこを否定したベラミーはルフィにとって「こいつは海賊ですらない」と思い、スルーすることを選んだのでしょう
今の時代、SNSでも必須の「スルースキル」ってやつです
これぞまさに「アウト・オブ・眼中」というやつですね!そこ否定したらこの漫画終わっちゃいますし
例えるなら、そうですね…
「おれは絶対にバンドで成功して有名になって大賞をとるんだ!」と言ったら
「え!?お前マジで音楽でご飯食べてくつもりなの?そんなん成功するワケないじゃん!え、本気なの?ウケるんだけどー!おれも音楽やってるけど趣味として割り切ってるよ~え、本気で目指しちゃってんの?バッカじゃねーの?笑」
「(あ、そういう考えなんだ…相手すんのやめよ、時間のムダだわ)」
…といった具合でしょうか?
変な例えかもしれませんが、まぁまぁかな(笑
でも、なんで帰ろうとしなかったの?
カッコいいぜルフィ!と思う一方で、思うところがあります…
相手にする価値ナシ!と判断したな、なぜすぐ帰らなかったのか?わざわざその場に留まり、棒立ちで殴られる意味がわからないのですよね…
しかしそれは、逃げたら追いかけてくるかもしれません
相手を余計に怒らせて行動をエスカレートさせてしまうかもしれません
そもそも「逃げる」って行為はルフィのプライドが許さいのかもしれません
ルフィの直感が、この場でこうすることが最善だと判断したのでしょうかね
理由②倒すべき敵ではなかったから

他にも理由があります
ゾロがちょっと説明してましたね「別にあいつらはおれ達の前に立ち塞がったワケじゃねぇ」と
要するに、スルーイベントだったわけです
RPG風に言うと、倒さなくてもストーリー進行には全く関係ないボスだった、というワケです(あくまでその時点では)
ルフィがこれまで本気で戦ってきた相手には、明確な条件がありました
- コイツを倒さなきゃ次に進めない!
- コイツはおれの仲間を傷つけた!
どれにも該当しません
バギー、クロ、クリーク、アーロン、クロコダイル…とは明確に違いませんか?
そこで、ベラミーは「空島なんてねえよ、夢追いのバカが虫唾が走る」と嘲笑っただけ
ただ、ナミにまで危害を加えたり、無理矢理連れ去ろうとしたら、その場でぶっ飛ばされていたでしょうね
ある意味、ナミに手を出さなかった一味は幸運だったワケです
しかし、クリケットを傷つけられた時は「倒すべき敵」になってしまうので、ちゃんとぶっ飛ばしに行ってます
結局ぶっ飛ばすんかーい!とは今になって思ったりはしますけどもね
理由③圧倒的に格下だったから

まだ他にも理由があります
海賊としても実力的にもベラミーは「格下」っていうのもあります
ルフィもゾロも、相手の力がわからないような人じゃないと思います
一目見て「こいつらたいしたことない」ってのがわかったのでしょう
下手すると弱いものイジメになってしまいますからね、幼稚園児にケンカ売られて本気で怒る大人ってどうです?
ベラミーに絡まれる前に、ベラミー海賊団副船長のサーキースに絡まれた際、ルフィは「こいつぶっとばしてもいい?」とか言ってますし
クリケットをやられて戦うことを決意した時に、ルフィはゾロに「手伝おうか?」と言われ、それを断っています
ちょっと自意識過剰なところもあるかもしれませんが…(笑
実際にベラミーにやられた後の手当は絆創膏一つで済んでるんです、二人とも
そして、ルフィは一発でベラミーを倒しちゃいますからね、はっきり言ってザコってやつですよ
僕も当時ジャンプで読んでいて「え、もう終わり!?」と思ったものです
あんだけ大口叩いていたわりにメチャクチャ弱いんですよね、まぁ壮大な前振りのようなものだったのでしょうね
それも当然といえば当然で、アラバスタ編を通して、ルフィもゾロもかなりのレベルアップを果たしています
あの絶望感あったクロコダイルやMr1より、ベラミーの方が強いなんて到底思えませんものね
理由④シャンクスの影響

まだまだ他にも理由はあります!
このシーンは、幼少期のシャンクスのエピソードと明確にリンクしているんですね!
シャンクスはルフィの憧れ!ルフィに多大な影響を与えた人物です
思い返してみて下さい!ワンピースの記念すべき第一話を!
怒るほどのことじゃない
山賊ヒグマに酒を浴びせられ、辱められてもシャンクスは、怒るどころか笑っていました
それは上でも説明しましたが「本気で戦う相手じゃない」からです
ルフィはあの時のシャンクスを見て「なんで戦わないんだ!」と怒っていたし、シャンクスも「怒るほどのことじゃない」と言ってました
…成長するにつれ「なぜあの時にケンカを買わなかったのか?」ということを理解したのでしょう
つまり、ベラミーもあの時の山賊と同じというわけです
まぁマキノさんのお店を荒らしたことについては怒ってもいいとは思いますけどね、食器とかも割れてますし
もしここで反撃したら、ルフィはベラミーと同じ「夢を信じない小物海賊」のレベルに落ちてしまう
一方でシャンクスは「友達を傷つけるヤツは許さない!」と言っていました
なので、そこから学んだルフィは、クリケットに危害を加えられたときはちゃんとベラミーにやり返しに行っています
これは相手のやっていることのレベルで「本気で戦う相手」と認定されたのですね
無用な争いは避けるべき
さらにシャンクスから受けた影響はもう一つあります
1話でルフィが山賊に対して腹を立てて食ってかかってしまった為、結果としてシャンクスは腕を失ってしまいました…
この1話は本当に衝撃的でしたね
だから、ルフィは身に沁みているのでしょう…
必要のないケンカを買うことで、取り返しのつかないことになってしまう場合もある…
ということを!
シャンクスはルフィの目標ですからね…ただちょっとやられすぎでは…と思ったりもしますが…
ゾロはよかったの?
しかしここで疑問が出てきませんか?
「ゾロも傷つけられてんじゃん!」ということ!!!
ルフィがやられ役を一手に引き受けるんだったら理解できます…ただ、ゾロまで一緒にボコられちゃってるんですよね
ナミに手を出していたらその瞬間にぶっ飛ばされていたことでしょうが…ゾロはいいの?と…
シャンクスも「友達を傷つけることは許さない!」と言ってたのに!?
そこで僕なりの解釈をお伝えさせて頂きます
ゾロは友達ではなく「志を同じくする仲間」だからです
ルフィ的には、ゾロは副船長ポジで、友達以上に信頼できる仲間、自分と同じ土俵に立っているからこそ、同じように扱ったのかもしれません
シャンクスが怒ったのは、船員ではない、友達の「ルフィ」が傷つけられたからなんだと思っています
同じように、ルフィも船員ではない、友達のクリケットを傷つけられて怒って、きちんとカタをつけにいきます
え?最初っからベラミーぶっ飛ばしてたらクリケットはやられないで済んだ?そんな未来のことなんて誰もわからんやん!
山賊ぶっ飛ばしてたらシャンクスも片腕を失わずにすんだ?それだと1話の感動が薄まるやろがい!
【妄想】こうだったらどう?

以上のことを踏まえ「こんな展開だったら?」なんてちょっと妄想しちゃいます
僕なんかが恐縮なんですけれども、例えばですが…
- ルフィ一行がくる前からベラミー達は酒場にいた
- そこで空島の話を横で聞かれて大笑いされる
- ルフィ帰ろうとするも阻まられる
- ルフィ一人がボコられる
このような流れだったらどうでしょうか?
ここでちょっとその場面でセリフをあててみましょう
場面は大笑いされ、ルフィが冷めて帰ろうとするところから…
ルフィ「おい、行こうぜ」
扉の前にいやらしく笑いながら立ちふさがるベラミーの船員
ルフィ「どけよ」
そこでベラミーが後ろからルフィに殴り掛かり、吹っ飛ぶルフィ
ゾロ「…!!」刀を抜こうとする(船長に手を出されたので当然の反応)
すかさずルフィはゾロを制します
ルフィ「いいんだゾロ、このケンカは絶対買うな!!!」
立ち上がり、なにごともなかったかのように帰ろうと出口に歩き出すルフィですが、そこを再度ベラミーに吹っ飛ばされます
ベラミー「おれはお前みたいな夢追いのバカが虫唾が走るんだよ!」
それでも反撃しないルフィ…そこで意図を察するゾロ
ルフィはベラミーに何度吹っ飛ばされても、そこからまた立ち上がり出口に向かって歩き出します
ナミ「なんで戦わないのルフィ!助けてあげてよゾロ!」
しかしゾロは腕を組んで無言…
ベラミー「船長がやられても部下は見て見ぬフリか!とんだ腰抜けだぜ!」
ベラミーに酒場を追い出され、ルフィに肩を貸すゾロ
ゾロ「けっこう派手にやられちまったな、ルフィ」
ルフィ「まったくだ、なっはっはっは!」
ゾロ「フッ…」
ナミ「ちょっとあんた達!なんで笑ってんのよ!」
そこでちょっとシャンクスのモノローグが入る…(バラティエ編みたいに)
ルフィ「シャンクス…」小さくボソッと
ナミ「え?なんか言った?ルフィ」
ルフィ「いんや!…しししし!!!!」なぜだか嬉しそうなルフィ
そこから黒ひげ登場!からの原作ルートへ
…
こんな感じでもよかったのかな?なんて思ってます
これなら「逃げる」ではなく、堂々と立ち去る感じがして悪くないと思ったり…
あくまで一個人の感想、稚拙な妄想ということでお許しください
僕なんかが、天才尾田栄一郎先生の展開に口を出すなんて…申し訳ありません…
ただ、こういう展開でもよかったのかな?なんて思ってしまいました
ベラミーも昔は夢に燃えていたハズ!でもいろいろあって諦めちゃったんだろうなぁ…なんて憐みの感情もあったのかもしれませんね
