
ともや(@tomoya45108)です!デビルマン最高!!
漫画版デビルマンが好きすぎて、それとはまた別のハッピーエンドな物語を妄想してしまいました!
もしよかったらどうぞ!
プロローグ
血の色に染まった空の下、風は死と灰の匂いを運んでいた。人間と悪魔の戦争は地球を焦土に変え、希望は瓦礫に埋もれていた。
不動明――デビルマン――は、砕けた東京のビルの残骸に立ち尽くしていた。
愛する牧村ミキとその弟タレちゃんは人間の暴徒に追われ、親友・飛鳥了はサタンとして冷酷に人類を裁く。仲間は次々と散り、明の心は絶望の淵で軋んでいた。
だが、ミキの声がその闇を貫いた。「明、信じて…人間は変われるよ!あんたの心は、ずっと人間だ!」
その言葉は、明の魂に炎を灯した。涙をこらえ、拳を握り、叫んだ。「もう誰も失わない!ミキと、タレちゃんと、みんなと、未来を生きるんだ!」
第1章:愛と絆の命がけの疾走
東京の街は、煙と叫び声に飲み込まれていた。
燃える車と崩れたビルが、かつての繁華街を地獄に変えていた。牧村ミキと弟のタレちゃんは、暴徒の群れに追い詰められていた。人間の恐怖と憎しみが刃となり、かつての隣人たちが血走った目でミキを「悪魔の女」と罵る。
ミキはタレちゃんを背に庇い、震える声で叫んだ。「あんたたち、目を覚ましなよ!明は私たちを救うために戦ってるんだ!」だが、暴徒の目は狂気に曇り、ナイフや鉄パイプが迫る。
タレちゃんが泣きながら叫ぶ。「姉ちゃん、逃げて!俺、なんとかするよ!」ミキは首を振る。「バカ、離れないよ。あたしは…明くんを信じてる!」
その頃、不動明は別の危機に直面していた。ミキの両親――牧村夫妻――が、悪魔と疑われて悪魔特捜隊本部に連行されたことを、ドス六から知らされた。「ミキの家族…!絶対に守る!」
悪魔特捜隊本部では、恐怖にかられた人間が夫妻を縛り上げ、群衆を煽っていた。「悪魔の親め、裁いてやる!」ミキの父は妻を庇い、叫ぶ。「娘たちを…侮辱するな!」母は涙を流しながら抵抗するが、力尽きかけていた。
明は屋根を突き破り、広場に降り立つ。デビルマンの爪が閃き、炎が唸り、暴徒を一瞬で蹴散らした。
だが、明は一人も殺さず、気絶させるに留めた。「お前たち…人間だ。目を覚ませ!」夫妻は傷つきながらも生きていた。
父が震える声で言う。「明…ミキとタレちゃんが…別の暴徒に…!」母が涙を流す。「お願い、明君…娘と息子を…!」明は頷き、夫妻を安全な廃墟に隠した。「おじさん、おばさん、ここにいてください!俺がミキとタレちゃんを必ず救う!」
その直後、明の心に新たな痛みが走った。
超感覚が、ミキとタレちゃんの危機を捉えた。彼女の叫び声、タレちゃんの涙、暴徒の憎しみ――それらが、明の魂に直接響いた。「ミキ…タレちゃん…もう…誰も失わねえ!」その意志が、彼の体を加速させ、光速に近い速さで路地へと導いた。
雷鳴のような咆哮が路地を裂いた。デビルマンの影が月光を浴び、瓦礫を蹴散らして現れる。不動明だ。赤く燃える瞳の奥に、深い悲しみと決意が宿っていた。「ミキ…タレちゃん…間に合った…!」
爪が空を切り、炎が暴徒を飲み込む。明はまたしても一人も殺さず、気絶させるに留めた。
「お前たちも…人間だ。憎しみに飲まれるな!」彼はミキを抱き上げ、タレちゃんを肩に担ぐ。ミキの頬には血が流れ、だが彼女は笑った。
「バカ、遅いよ。いつもギリギリなんだから。」その軽口に、明の心は温まる。タレちゃんが震えながら呟く。「明にいちゃん…俺、怖かった…でも、姉ちゃんと明にいちゃんがいれば、なんでもできるって思った…!」
明は二人を地下シェルターへ運び、ミキの両親と再会させた。母がミキとタレちゃんを抱きしめ、父が明の手を握る。
「明、ありがとう…お前は俺たちの誇りだ。」明は目を伏せ、呟く。「ミキ…タレちゃん…俺は、お前たちと普通に笑って、未来を生きてえ。」ミキは微笑み、強く頷く。「なら、あたしがその未来を一緒に作る。約束だよ。」
シェルターには、生き残った仲間が集まっていた。ドス六は、煙草をくわえながら笑う。「よお、兄い。家族を救うなんて、らしいぜ。」翼を持つ少女・ハルカは、家族を失った悲しみを抱え、静かに涙を拭う。鱗に覆われた巨漢・ゴウは、恋人を守れなかった後悔を背負い、拳を握る。
明は彼らを見回し、声を張り上げた。「俺たちは悪魔じゃない。人間の心を持った戦士だ。サタンを倒し、ミキやみんなを守る!一緒に戦ってくれ!」
ハルカが涙を拭い、頷く。「明さん…私も、家族の笑顔を思い出したい。」ゴウが低く唸る。「俺の罪を償うためだ。明、ついていくぜ。」ドス六が肩を叩き、笑う。「ったく、熱い野郎だな!」ミキは明の背に寄り添い、囁く。「明、あたしはあんたの心を信じてる。ずっと一緒にいるよ。」タレちゃんが拳を握り、叫ぶ。「俺も戦う!明にいちゃん、姉ちゃん、俺もヒーローになる!」
明の心は、ミキや家族を救えた喜びと、デビルマンの力を持つことへの不安が交錯する。
ミキの笑顔は、かつての日常――学校の帰り道、ミキとふざけ合った記憶――を呼び起こす。「あの時に戻りてえ…」ミキは明の苦しみを感じ、家族を失いかけた傷を抱える。「明が未来を信じるなら、あたしがその理由になる。」
第2章:魂を揺さぶる希望の叫び
サタンの軍勢が空と地を埋め尽くし、戦争は頂点に達した。
人間たちは悪魔への恐怖から互いを疑い、裏切り、破壊し合う。かつて、こうした愚かさがミキや家族の危機を招き、明を孤立させた。だが今、明は人間の可能性を信じる。「人間を信じなきゃ、俺たちの戦いは意味がねえ。」
ミキの提案で、明は廃墟の放送局に潜入した。
血と埃にまみれたスタジオで、壊れかけた送信装置が最後の希望だった。ミキがマイクを握り、明に頷く。「あたしが人間の心を動かす。明、あんたは戦って。」
放送が始まる。明の声が、世界中に響く。「人間よ、恐れるな!俺はデビルマン、不動明だ。悪魔と戦い、お前たちを守る。憎しみで自滅するな。心を一つにすれば、未来は変えられる!」
ミキが続ける。「あたしは牧村ミキ。明の心を、あんたたちの心を信じてる!一緒に戦おうよ!」
都市の片隅で、元教師の佐藤が放送を聞く。彼は恐怖から生徒を裏切った罪を抱えていた。「俺は…間違ってた…不動君、俺も信じたい。」彼は銃を捨て、シェルターへ向かう。
病院の地下で、看護師の少女・ユキが子供たちを守りながら放送を聞く。「ミキさん…明さん…私も、希望を信じたい。」彼女は医薬品を手に、戦場へ走る。
シェルターでは、ミキが負傷者を癒し、子供たちに歌を教える。彼女の歌は戦場にも届き、戦士たちの心を奮い立たせる。「みんな、明を信じて!あたしたち、負けないよ!」タレちゃんは子供たちを率い、物資を運ぶ。
「姉ちゃん、明さん、俺も戦うよ!ヒーローになるんだ!」ミキの両親も支援物資を整理し、タレちゃんを鼓舞する。「タレちゃん、君は強いよ。」
ドス六は人間とデビルマンの不信を解く。ある兵士がデビルマンを恐れ、銃を向けるが、ドス六は笑う。「俺も昔はビビってた。だが、明の兄いが信じてくれた。てめえも、信じてみねえか?」兵士は銃を下ろし、涙をこらえる。
ハルカは空から敵を監視し、母の歌を口ずさむ。ゴウは前線で盾となり、恋人の幻に呟く。「俺、一緒に償うぜ。」佐藤は負傷者を運び、ユキは子供たちを癒す。「ミキさん、私も誰かの光になりたい。」
明は放送で訴えるが、不安が渦巻く。「本当に人間は変われるのか?」人間の裏切りを何度も見た傷が、彼を揺さぶる。だが、ミキの歌、家族の支えが響くたび、思う。「彼女たちが信じるなら、俺も信じる。」ミキは放送中に自分の恐怖と向き合う。
家族を失いかけた夜、泣き叫んだ記憶が蘇る。だが、明と家族の顔を見て決意する。「あたしが弱ったら、明が戦えない。あたしは、明の光になる。」
第3章:運命を切り裂く絆の嵐
一か月後…満月の夜…最終決戦の舞台は、砕けた都市の平原。黒い雲が空を覆い、悪魔の咆哮が地響きのように響く。サタン――飛鳥了――は巨大な光の翼を広げ、冷たく笑う。「明、人間は救う価値がない。愚かさは繰り返され、滅びこそが運命だ。」
明はデビルマンの爪を握り、叫ぶ。「お前は人間の心を知らない!俺たちは変われる。ミキも、タレちゃんも、仲間も、俺にそれを教えてくれた!」
戦いが始まる。
デビルマン軍団――明、ドス六、ハルカ、ゴウ、そして他の戦士たち――は、生き残った人間の軍と共同で戦う準備を整える。だが、戦場は不信でぎこちなかった。人間の兵士たちは、デビルマンの異形の姿に怯え、距離を置く。「あいつら…本当に味方か?悪魔と何が違う?」
若い兵士ケンジは、姉を悪魔に殺された傷を抱え、ドス六に銃口を向ける。「お前、俺の姉貴を食った怪物と何が違うんだ!?」その声は憎しみに震え、引き金に指がかかる。ドス六は煙草を地面に捨て、静かに言う。「…てめえの姉貴、どんな奴だった?」ケンジが叫ぶ。「優しくて…いつも俺を笑わせてくれた!なのに…怪物に…!」
ドス六は目を閉じ、語り始めた。「俺も、親友を悪魔にやられた。そいつは俺をかばって死んだ。…俺は、そいつの笑顔を忘れねえ。」彼は胸を叩き、続ける。「この心、悪魔じゃねえ。人間だ。てめえの姉貴も、俺の親友も、同じように誰かを守りたかったはずだ。俺たちは…同じだろ?」
ケンジの手が震え、銃口が下がる。涙がこぼれ、姉の笑顔が蘇る。年配の兵士、田中がケンジの肩に手を置く。「ケンジ、俺も息子を失った。だが、昨日、ゴウってデビルマンが俺を助けてくれた。あいつら…信じてもいいかもしれない。」
その時、戦場にサタンの尖兵が襲いかかり、混乱が広がる。
人間の小隊が孤立し、絶体絶命の危機に。ハルカが空から舞い降り、翼で風を巻き起こし、敵を押し返す。「逃げて!私が食い止める!」だが、人間の隊長が叫ぶ。「お前一人じゃ無理だ!一緒に戦う!」ハルカは驚き、だが頷く。「…ありがとう。」人間とデビルマンが肩を並べ、敵を撃退する。
ゴウもまた、負傷した人間の少年を背負い、戦場を駆ける。「ガキ、しっかりしろ!お前、姉貴に会いてえだろ?」少年は弱々しく頷き、呟く。「…お前、怖い顔なのに…優しいな。」ゴウは笑い、「昔は人間だった。忘れねえでくれ」と答える。この小さな交流が、近くの兵士たちの心を動かした。
しかし、最大の試練が訪れる。
人間の司令官、山本がデビルマンへの不信を捨てきれず、明に詰め寄る。「不動、お前の力は強すぎる。もし裏切ったら、俺たちは終わりだ!」明は静かに答える。「山本さん、俺はミキやタレちゃんを守るために戦ってる。お前たちの家族も、俺には同じだ。信じてくれ…一緒に戦おう。」
その時、ミキが戦場に現れ、叫ぶ。「あんたたち、明を信じて!あたしたちの未来は、みんなで作るんだ!」彼女の歌が響き、兵士たちの心に火を点ける。ケンジが拳を握り、山本に言う。「司令官、俺は不動さんを信じます。あいつ、俺の姉貴の分まで戦ってくれてる!」田中も頷く。「俺もだ。デビルマンは…仲間だ。」
山本は目を閉じ、過去の過ち――恐怖から仲間を見捨てた記憶――を思い出す。「…不動、俺が間違ってた。お前を信じる。」彼は明の手を握り、叫ぶ。「全軍、デビルマンと共闘だ!サタンを倒すぞ!」兵士たちが一斉に応え、戦場に新たな結束が生まれる。
デビルマン軍団と人間が肩を並べ、戦術を共有する。明が前線を切り開き、ドス六が側面を固め、ハルカが空から援護射撃。ゴウは人間の戦車を盾に敵を押し返す。ミキは後方で負傷者を癒し、歌で士気を高める。
「明、みんなここにいるよ!あたしたちの力を信じて!」その声が、明の心に火を点ける。彼の体が光に包まれ、真・デビルマンへと進化。デビルマンの力と人間の魂が融合した姿は、希望の化身だった。光の翼を広げ、明はサタンの軍を切り裂く。
だが、彼の心は問い続ける。「この力は、俺を怪物にし続けるんじゃないか?」仲間たちの声が答える。ミキの歌、タレちゃんの叫び、ドス六の笑い、ハルカの涙、ゴウの咆哮、両親の祈り、ケンジや山本の信頼――それらが、明を「不動明」として繋ぎ止める。「俺は怪物じゃない。仲間を守る!」
ミキは死にゆく兵士の手を握り、涙する。「あたしが泣いてたら、明が戦えない。あたしは強くなる!」サタンの内面も揺らぐ。「なぜ、明は人間を信じる?」かつて、了は明と笑い合った少年だった。その記憶が、彼の冷酷さを揺さぶる。
第4章:魂の槍と奇跡の再生
最終決戦は、明とサタンの一騎打ちへと突入する。
サタンの神聖なエネルギーが大地を焼き、明の炎が空を焦がす。平原は溶岩と光に飲み込まれ、まるで世界の終わりそのもの。だが、戦場はデビルマン軍団と人間の絆で一つになっていた。
ケンジはドス六と背中を預け合い、敵を撃退。「お前、姉貴に負けねえくらい頼れるぜ!」ドス六が笑う。「ガキ、悪くねえ!」
ハルカは人間の狙撃手と連携し、空から正確な攻撃を仕掛ける。「これで…みんなを守れる!」ゴウは山本の部隊を援護し、戦車を押し進める。「司令官、俺に任せろ!」山本が叫ぶ。「ゴウ、俺たちの命はお前に預けた!」
明はサタンに立ち向かい、叫ぶ。「了、お前は俺の親友だった!人間を愛したお前を、俺は忘れない!俺はミキと、タレちゃんと、みんなと未来を生きる!」その言葉が、サタンの心に亀裂を生む。彼は一瞬、かつての飛鳥了の姿――明と学校の屋上で笑い合った日々――を思い出す。「明…なぜ…俺を…?」その動揺が、サタンの力を弱める。
戦場では、人間とデビルマンが互いを鼓舞する。ケンジが叫ぶ。「不動さん、俺たちついてくぜ!」山本が続ける。「不動、全てを預けた!倒してくれ!」ミキの歌が響き、タレちゃんが叫ぶ。「明さん、ヒーローだ!」その声が、明に力を与える。
明は全ての力を集め、「ソウルブレイザー」を放つ。
人間の魂とデビルマンの力が融合した光の槍が、サタンの胸を貫く。光が戦場を包み、悪魔軍は崩壊。サタンは膝をつき、呟く。「明…人間が本当に変われるなら…俺は…見届ける…」彼は光となって消え、風が戦場を静かに撫でた。
勝利の瞬間、戦場は歓声に包まれた。人間とデビルマンが抱き合い、涙と笑顔が交錯する。ケンジがドス六に拳を合わせ、ハルカが人間の兵士と握手する。ゴウは山本に肩を叩かれ、笑う。「…悪くねえな、人間って。」
明は親友を失った悲しみに震える。「了…俺たちは本当に…」だが、ミキが駆け寄り、彼を抱きしめる。「明、あんたは間違ってなかった。あたしたちが証明したよ。」タレちゃんが飛びつき、叫ぶ。「明にいちゃん、すげえ!やったよ!」ミキの両親が涙で微笑む。ドス六、ハルカ、ゴウ、佐藤、ユキ、ケンジ、山本も集まり、仲間たちの絆が明を支える。
その瞬間、明の体が異変を訴えた。ソウルブレイザーの膨大なエネルギーが、彼の力を揺さぶり、体内で何かが崩れる。胸が締め付けられ、膝をつく。「何…この感覚…?」黒い霧が体から立ち上り、力が消えていく。
ミキが叫ぶ。「明!どうしたの!?」タレちゃんが涙を流す。「明さん、死なないで!」ミキの母が祈り、父が叫ぶ。「明君、頑張れ!」ドス六が叫ぶ。「おい、兄い!立てよ!」ハルカとゴウ、佐藤とユキ、ケンジと山本も駆けつける。「明さん!」「不動君!」「不動!」
突然、光が明を包み、デビルマンの爪、翼、鱗が溶けるように消えた。傷だらけの人間の体が現れる――不動明その人だ。汗と血にまみれた顔、だがその瞳は希望に輝いていた。明は呆然と自分の手を見つめ、震える声で呟く。「俺…人間に…戻った…?」
ミキが涙を流し、彼を抱きしめる。「明…!戻った…本当に戻ったんだ…!」彼女の声は震え、喜びと安堵に溢れる。タレちゃんが飛びつき、泣き笑う。「明さん!やった!ほんとにヒーローだ!」ドス六が笑う。「はっ、戦いの衝撃か、奇跡か知らねえが、お前らしいぜ!」ハルカが涙を拭い、ゴウが頷く。佐藤とユキ、ミキの両親、ケンジ、山本も涙で抱き合う。
明は立ち上がり、ミキの手を握る。「俺…戦いの果てで、たまたま人間に戻った。けど、これは…みんなの心が起こした奇跡だ。人間とデビルマン、共に戦ったからだ。」ミキが頷き、囁く。「明、あんたの心が、ずっと人間だったからだよ。」
仲間たちの笑顔に囲まれ、明は涙をこらえ、叫ぶ。「ありがとう…!これが、俺たちの未来だ!」空を見上げ、夕陽が彼らを照らす。人間とデビルマンの絆が、戦場の傷を癒していた。
第5章:新たな夜明けの不滅の誓い
戦いは終わった。
荒廃した平原に、朝日が差し込む。明はミキと肩を並べ、仲間たちと共に未来を見据える。人間に戻った明の体は弱々しく、だがその瞳は力に満ちていた。ドス六が笑う。「よお、明。人間に戻っても、相変わらずカッコいいぜ。」
タレちゃんは子供たちと走り回り、歌う。「明さん、姉ちゃん、俺もヒーローになる!」ハルカは空を見上げ、母の歌を口ずさむ。「明さん、ありがとう…私、笑顔を思い出せた。」ゴウは恋人の幻に微笑む。「俺、前に進めるぜ。」
佐藤は村の建設を手伝い、ユキは子供たちを癒す。「ミキさん、私も誰かの光になりたい。」ミキの両親は家族の再会を喜び、明に感謝する。「明、お前は俺たちの希望だ。」ケンジと山本は新たな防衛隊を組織し、言う。「不動、これからも一緒に未来を守ろうぜ。」生き残った人間とデビルマンは、瓦礫の中から新しい村を築き始める。
ミキは明の手を握り、微笑む。「これからが本当の戦いだね。新しい世界を作るんだから。」
明は頷き、空を見る。「ああ。でも、お前たちがいるなら、怖くねえ。俺は人間として、生きていく。」
遠くで、風がそよぐ。サタン…了の声が、かすかに聞こえた気がした。「明…見届ける…」だが、それは幻かもしれない。
村の広場で、子供たちの笑い声が響く。ミキが明に囁く。「これが、あたしたちが守ったものだよ。」
空には、血の赤ではなく、希望の光が広がっていた。

読んでいただきありがとうございます!!