保育士として子どもたちと過ごす日々は、喜びも多いけど、難しさも感じますよね。
今回は、保育所保育指針【第2章1-2】での「保育の内容」について、
乳児(0歳)、1歳以上3歳未満、3歳以上の子どもたちに分けて、成長に合わせたポイントをまとめました。
1. 乳児(0歳)の保育:安心の中で成長の土台を作る
乳児期の子どもたちは、まだまだ心も体も未熟です。
感覚が育ち始めたり、特定の大人との絆が深まったりする大切な時期なので、安心できる環境が何より大事です。
① 体を動かす楽しさを感じる
この時期は、首がすわったり、ハイハイしたりと、体がどんどん動くようになります。
例えば、手を伸ばして近くのおもちゃをつかもうとする姿が見られます。
保育士としては、つかまり立ちやハイハイができるスペースを確保して、子どもが自由に体を動かせる環境を整えるのが大事です。
安全な環境で「動いてみる」経験を積むことで、体を動かす楽しさを感じてくれます。
② 身近な人と心を通わせる
乳児期は、特定の保育士との信頼関係が育つ時期です。
たとえば、泣いているときに「大丈夫だよ」と優しく声をかけたり、抱っこしてあやしたりすることで、子どもは安心感を得ます。
保育士が子どもの気持ちに寄り添って関わることで、子どもは「自分は大事にされている」と感じ、安心して信頼する心が育ちます。
絵本の読み聞かせもおすすめです。
「ワンワンだね」と一緒に楽しむことで、言葉への興味も育ちます。
③ 身の回りのものに興味を持つ
子どもたちは、身の回りのものに触れたり見たりすることで、感覚が育ちます。
たとえば、音の鳴るおもちゃや絵本を手に持つと、じっと見つめたり振ったりして遊びます。
保育士としては、安全なおもちゃを用意して、子どもが自由に探索できる環境を作ることが大切です。
「きれいな色だね」と声をかけると、子どもも一緒に楽しむ気持ちが膨らみます。
2. 1歳以上3歳未満の保育:自分でやってみる意欲を育てる
この時期は、歩いたり話したりと、できることがぐんと増える時期です。
自我も芽生えて、「自分でやりたい!」という気持ちが強くなります。
保育士として、どうサポートすればいいか、5つのポイントにまとめました。
① 健康な生活習慣を身につける
歩く、走る、跳ぶなど、体を動かすことが楽しくなる時期です。
園庭で「かけっこしよう」と誘うと、子どもたちは大喜びで走り出します。
食事やお昼寝の時間も、少しずつリズムが整ってきます。
たとえば、食事の前に「手を洗おうね」と声をかけると、清潔にする心地よさを感じてくれます。
保育士としては、ゆったりした雰囲気で「自分でやってみる」を応援することが大切です。
② 友達との関わりを楽しむ
友達に興味を持ち始める時期です。
たとえば、同じおもちゃで遊ぶ中で、取り合いになることもありますが、保育士が「順番に使おうね」と仲立ちすることで、少しずつ相手の気持ちに気付きます。
遊びの中で「一緒にやると楽しいね」と伝えると、子ども同士の関わりが深まります。
③ 身の回りのものに好奇心を持つ
この時期は、身近なものへの好奇心が旺盛です。
園庭でダンゴムシを見つけると、「丸くなった!」と目を輝かせます。
保育士が「不思議だね」と一緒に驚くことで、子どもはもっと探索したくなります。
安全な環境で、いろいろなものに触れる経験を増やすのがおすすめです。
④ 言葉で気持ちを伝える楽しさを知る
言葉が少しずつ増えて、自分の気持ちを伝えようとします。
たとえば、「マンマ!」と言いながらお腹をさする子もいます。
保育士が「お腹空いたんだね」と言葉を補うと、子どもは「伝わった!」と嬉しそうにします。
絵本やごっこ遊びを通じて、言葉のやり取りを楽しむ機会を作ると、言葉への興味がぐんと育ちます。
⑤ 感じたことを表現する喜びを感じる
水や砂に触れたり、音楽に合わせて体を動かしたりすることで、感覚が豊かになります。
たとえば、園庭で水遊びをすると、「冷たい!」と笑顔になります。
保育士が「気持ちいいね」と共感すると、子どもは感じたことを表現する喜びを感じます。
いろいろな素材や遊びを提供して、表現する楽しさを味わえる環境を整えましょう。
3. 3歳以上の保育:主体的な遊びを通じて未来の力を育む
3歳以上になると、乳児期からの経験が土台となり、主体的な遊びが中心になります。
小学校に向けて、協同的な活動も増やしていく時期です。ポイントを簡単にまとめました。
主体的な遊びを大切にする
この時期は、自分で遊びを選び、友達と一緒に楽しむ力が育ちます。
たとえば、お店屋さんごっこで「いらっしゃいませ!」と役割を分担して遊びます。
保育士としては、遊びが広がるよう環境を整えたり、「次は何屋さんにしようか?」と声をかけたりして、子どもたちの主体性を引き出すことが大切です。
五つの領域を意識する
「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」の5つの領域を意識して保育を進めます。
たとえば、園庭で体を動かす遊びを取り入れる(健康)、友達との関わりをサポートする(人間関係)、自然に触れる機会を作る(環境)など、バランスよく経験を積むことで、子どもの成長がより豊かになります。
小学校への準備を見据える
卒園を迎える年度の後半には、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を意識します。
たとえば、友達と協力して何かを作ったり、自分の気持ちを言葉で伝えたりする姿です。
保育士としては、子どもたちが自信を持って次のステップに進めるよう、主体的で協同的な活動を増やしていくのがポイントです。
おわりに
乳児期から3歳以上まで、子どもの成長に合わせて保育の内容を工夫することで、子どもたちの「未来をつくり出す力」の基礎が育ちます。
僕も、子どもたちの小さな成長を見逃さず、安心して過ごせる環境を作ることを心がけたいです。
一緒に、子どもたちの笑顔を増やしていきましょう!
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