今回は「実写版デビルマン!」についてたくさんお話ししたいと思います!
クソ映画の代表ってネットで度々名前があがるけど、それって本当なのでしょうか?
20年前に買ったDVDを見返して、解説やら解説やら自由に書いてみます!
ようこそ!ともや君です!X(旧Twitter)もやってます!
僕のデビルマン愛

僕がこの作品に初めて触れたのは高校生の頃、ブックオフでたまたま手に取った漫画版『デビルマン』でした。その衝撃的な内容に心を奪われ、ページをめくる手が止まりませんでした。
特に、あのラストには絶望し、「もう全部売っちゃおうかな…」と一瞬思ったほど…でも、踏みとどまって何度も読み返すうちに、作品の奥深さに感銘を受けました。
大人になってからも読み返すたびに新たな発見があり、改めて言いますが、僕は デビルマンの大・大・大・大・大ファン です!(デビルマンへの愛は別記事で熱く語っているので、よかったらそちらも覗いてみてください!)
さて、話を本題の実写版デビルマン(2004年公開)に移します。
当時、絶賛デビルマンにハマっていた僕に飛び込んできたのは、なんと 実写映画化 のニュース!
大好きな漫画が実写化されるなんて、興奮しないわけがない! しかも、海外からのオファーを断って日本で制作されたと聞き、「これは本気だ!」と期待はMAXに。
「T-ビジュアル」とかよくわからないカッコいい言葉も並べられ、ワクワクが止まりませんでした。
当然、公開当時は劇場に足を運びましたし、DVDだって今でも持っていますよ!
伝説的な漫画の実写化、買わない理由なんてありません!
しかし、世間の評判は…ご存知の通り、ネットでは「伝説の駄作」なんて呼ばれ、いろんな意味で話題に上ります。
いいおっさんになった今、20年以上ぶりにDVDを引っ張り出して見直してみました。
ほとんど内容を忘れていたので、ほぼ新鮮な気持ちで鑑賞できました。
プロローグ

映画は、主人公・不動明と飛鳥了が豪華な屋敷の暖炉の前で絵本『キメラ伝説』を読み合うシーンからスタート。
狼男やケンタウロス、シレーヌっぽいキャラが描かれた絵本を手に、了が「こういうの好きなんだ!」と明に語りかけます。
この時点で、了がサタンであることを隠す気ゼロ! 原作のあのミステリアスな雰囲気はどこへやら…
続いて、怪物のマスクをかぶって遊ぶ二人のシーンで「デビルマン!」とカッコいいロゴがドーン!ロゴは文句なしにかっこいいです!
場面は高校生の明に移ります。了ですが、原作では突然現れて銃を振り回すぶっ飛んだ不審者みたいな感じだったのに対し、映画では同じ高校に通うスポーツ万能・頭脳明晰のパーフェクト美男子に設定変更。対する明は平凡な高校生です。
ここで謎なのが、二人とも同じ顔 という設定。双子の俳優(伊崎右典さん・伊崎央登さん)を起用したのはいいけど、なぜ全くの他人なのに同じ顔である必要があったのか…いくら考えても謎です。まぁ確かに原作漫画だと似てるかもしれませんが。
さらに、登下校はなぜかオープンカー! 高校生なのに!? 花形か?花形満なのか?
まあ、18歳なら免許は取れるので法律的にはOKですが、原作では免許を偽造していたことを思うと、なんとも豪華な設定変更ですね。
まぁでも原作が過激すぎたかもしれませんね、一般人相手に銃ぶっ放したりしますしね…
キャストとキャラ設定:ヒロインから脇役まで

ヒロインの牧村美樹(ミキ)は酒井彩名さんが演じています。
当時、僕は彼女を「おはガール」のイメージで強く覚えていて、キャスト発表時に「あ、あの人ね!」とすぐピンときました。
原作のショートカットのミキちゃんが、映画ではロングヘアに変更。個人的にはこの変更は気になりませんでした。
ただ、残念なのはタレちゃん(ミキの弟)の不在。原作のあの愛らしい存在感、欲しかったな…
明くんはなぜかいじめられています。原因は了のせい。「了がゴミみたいな目で見るから」と、とばっちりを受ける明くん…理不尽すぎる!
そこに助っ人登場…と思いきや、映画オリジナルキャラの牛久くん(ウルトラマンメビウスのリュウ役の俳優さん!)が現れ、過去の衝撃エピソードを語ります。
なんと、了は明をいじめた奴の指を、授業中に植木バサミで切ったとか! この回想シーンは当時も強烈で、今でも覚えていました。
序盤からこんなショッキングな展開、すごいですね(汗)
デビルマン誕生と急展開の連続

場面は変わり、ミーコがいじめられているところをミキが助けるシーンへ。
そこに、1週間無断欠席していた了が登場。急に「父が死んだ…」と重い展開に。
そして、VRゴーグル(!)を通じてデーモンの存在が示唆されます。原作では了の語りで徐々に明かされる部分が、映画では一気にド派手に。
了の父(仮面ライダーカブトの加賀美パパ!)はデーモンと合体しており、グロい姿で登場。
了自身もデーモンと合体させられたらしく、明に「俺を殺してくれ」と懇願。
明が拒む中、精子みたいな塊(!)が明の体に入り込み、あっさりデビルマンが誕生!
原作では変身に至る過程に説得力を持たせるため時間をかけていましたが、映画は時間がないのでかなりスピーディー。
その直後、突然現れたデーモンと戦い、CGのクオリティは結構いい感じで勝利!
と思ったら、なぜか了も変身済みで、姿はモロにサタン! 開始早々ネタバレ全開で、原作の「人間のまま」の了の設定はどこへ…なぜこんな展開に?
そして明くんには、原作にない「中間形態」という設定が追加。
ずっとデビルマンの姿だと役者の顔が見えないから…という配慮でしょうか?
中盤:シレーヌ登場と謎の展開

場面は牧村家へ。
なんと明は牧村家から中古バイクをプレゼントされます。50万円以上はしそうなデカいバイク、太っ腹すぎ!
学校では明は、今まで自分をいじめていたいじめっ子をぶっ飛ばすシーンもあります!
これは原作ファンとして「おお、いいぞ!」と思える瞬間でした。
それにしても、バイクも買って貰えて、かわいいカノジョもいて、いじめっこもぶっとばして…このリア充めっ!
バイクで走行中の明くん、絵を描いている牛久くんを発見。牛久くん、実は指を切られたいじめっ子だったと驚愕の事実が判明…でも「今までいじめてごめん、でも仲良くしてくれてありがとう」と心温まるエピソードも。
牛久くんの存在を知っていたからすんなり受け入れられましたが、初見では「誰コイツ…いる?」なんて思ってました(汗
家でアニメでよく着ていた黄色いAのTシャツを着てくつろぐ明くん(地味にこのシャツ欲しいんよね)
そこに、冨永愛さん演じるシレーヌが登場! さすが世界の冨永愛、大事なところは隠しつつ、鉤爪の手足はバッチリ再現。
シレーヌは「お前が私を呼んだ」と明を連れ去り、なぜか了の家(初めて変身した場所)へ。
シレーヌはアモンがもういないという事を知るといきなり襲いかかり、デーモン形態に変身。頭から翼が生え、セクシーな衣装に! 原作にない中間形態設定がここでもあった!というか今までの中間形態だったのね…だったら手足は普通の人間でもよかった気が…
空中戦のCGは迫力満点!
スパイダーマンかのようにビルとビルの間を飛び回ります。
良い勝負を繰り広げるのですが、シレーヌから強烈な一撃をもらうデビルマン!都合よくまた了の家に墜落!
シレーヌに敗北し、「弱っ!」と思いつつ「まだデーモンの力を完全には使いこなせていないのかな…」と勝手に脳内補完
シレーヌに負けるのは原作通りですしね…正確に言うとカイム・シレーヌですが…シレーヌ単体なら勝ってましたね。
あの有名な翼を引きちぎるシーンが無かったのは悲しかったです…(まぁでもあれを実写でやるとかなりのグロ描写になっちゃうかな…)
とどめを刺そうとするシレーヌを、了が助けに入る…が、急に場面が森に変わり、服を着た明が眠っていて、了が「シレーヌはアモンが好きだから会いたかっただけ」と説明。
え、だからその後どうなったの!? シレーヌはサタンにビビって逃げた? 彼女の出番はここで終了。映画館で「後で出てくるよね?」と思ったけど、本当に出てきません(笑
後半:急加速するカオスと悲劇

次に登場するのはジンメン。なんと牛久くんが食べられてしまいます! 原作では小さな女の子だったのが、映画では牛久くんに変更。さすがに子供はNGだったのかな?(OVAではお母さんでしたね)
ジンメンはあっさり倒され、牛久くんの教室に花と写真で追悼されます。でも、デーモンに食べられたなら行方不明扱いじゃない? 細かいことは気にしない!
ミーコが久々に学校に来ると、いじめっ子に絡まれ、服が破れてデーモン化した体が露見。学校はパニックになり、警察が出動。
ここらへんから世界がデーモンに侵食されていき、日常は終りカオスに突入。でも原作のゼノンの宣戦布告や無差別合体シーンはなく、突然社会が崩壊。
了は「人間を皆殺しにする!」と銃を乱射したり…なぜ急に?そして知らないうちに了は行方不明になっていました。
そして再び了登場!了は明に「生きてたのか?」と聞かれ「サタンだからな!」とド直球な発言。展開が謎すぎます。原作未読な人からしたら「サタンってなんやねん!」ってなるやん。
戦争が始まり、都市は瓦礫の山に。牧村家に逃げ延びたミーコとススムくん。
牧村父が自警団入りを拒むと、家族全員がデーモンと疑われ、特捜隊に銃を向けられます。
明は家族を救うためデビルマンの姿を晒し、処刑場で銃撃され死亡を確認されます(ここで明くん一時退場)
しかし暴徒化した市民は収まらず、牧村家も殺されます(その前の「浮気したことある?」「お前だけだ」のシーンはちょっと泣けました)
一方、特捜隊から逃げ惑うミーコとススムくん…その中でミーコは覚醒し、原作と違い蝶のような美しいデビルマンに! 日本刀を手に特捜隊を蹴散らし、「悪魔はお前ら人間だ!」と名言を放ちます。
クライマックス:デビルマン vs サタン

意識を取り戻した明くんは、瓦礫と死体の山の中でミキの生首を発見。
原作のような「わっしょい」シーンや人間を焼き殺す描写はなく、教会でミキとの思い出を振り返り絶望する明。このシーンはグッときました。
ここで思ったのは、「正体を明かしたなら家族ごと逃げればよかったのでは?」ですが、まあそこは置いといて。
了が登場し、「神はいたか? 人間に守る価値はあったか?」と煽り、「お前は最初からサタンだったんだな!」と明が激昂。実写版の了は最初からサタンだと自覚していた設定(原作では途中から思い出す)。
人間同士の潰し合いはデーモンの計画ではなく、たまたまだったと了が驚くのも謎。
デビルマンとサタンの1対1バトルは原作になかった展開で、これはこれでアリ! ただ、変身シーンが柱の影で一瞬で終わるのはちょっと手抜き感…(笑)。
大爆発が起き(デビルマンとサタンの衝突か、核攻撃か不明)、ボロボロのデビルマンはデーモン軍団に囲まれるも、オーラを巨大化させて一撃で殲滅! めっちゃ強い!
決着は原作通り、デビルマンのパンチとサタンのキックが交錯し、明の下半身が吹っ飛びます。
死にゆく明に駆け寄る了。「死ぬな」「俺もすぐ行く、待ってろ」と謎発言を連発。デーモン軍団もやられ、サタンも死にそうで、何も残らない…
そもそも了って最初から謎キャラでしたね。原作はまだ自分がサタンと知らなかったし、途中までは人類の為に戦ってました。
本当に、なにがしたかったのか最後まで理解出来ません…
エンディングと総評

最後はミーコとススムくんが「生き延びるのよ!」と手を取り合い、ミキからもらった口紅を見せるシーンで終了。
この口紅は、実写版のミキちゃんもとても良い子で「化け物なのにキレイになりたいのにおかしいよね…?」と言うミーコに対して「そんなことない!」と言い、プレゼントしたモノです。
まったくもって救いの無い原作に対し、こういった形で救いのあるエンディングでした。なんだかんだ感動的なラストだと思います。
流れる主題歌はhiroさんの「光の中で…」
この曲、めっちゃいいんですよね! より感動的に…!
原作ではおぞましい姿にされてしまったミーコですが、実写版では無双シーンがあったり、キレイな羽が生えたりと、救われる展開があってよかったです。
ある意味ミーコの為の映画だったかもしれませんね!
駄作と言われるけど…本当にそう?

ネットでは「史上最悪の駄作」と揶揄されがちですが、半分はネタだと思っています。
俳優さん達の演技については、「こういうもんだ」と割り切れば気になりません。個人的には、アニメの棒読み声優は気になるけど、実写の演技はそこまで気にならないタイプです。
あと、余計な事かもしれませんが、演技のことをネタにしてゲラゲラ笑っている動画とかは見ていて気分良くないですね。確かに僕も思うところありますが、本人達は真剣なハズ。それをバカにして大笑いしている動画には疑問があります。
きちんと見て「つまらない」という感想なら全然いいんですが、ちゃんと見てもいない、見てたとしてもそれをバカにするような事は不愉快です。居酒屋で友人とやって下さい。
あと、脚本が「意味不明」と言われますが、雰囲気を楽しむなら問題なし。知名度が高すぎるがゆえにネタにされやすいだけでは? 普通に観れば十分楽しめると思います。
そもそも叩いてる人ってほとんどがちゃんと映画を見てない人、YouTubeとかで切り抜きをちょっとだけ見てる人、なんかみんな叩いてるから一緒に叩いてる人…だと思ってます
勿論、原作ファンとしていろいろと思う所はありますが、ネットで言われるほどそこまで酷いとは思いません。
これより酷い映画なんて山ほどありますしね(その場合は誰にも見られないので話題にもなりにくいんですよね)
やはり作品の知名度故の事なのか…しかし、どんな内容であれ話題にしてもらえるのは嬉しく思います。
一応ですが僕自身は映画オタクです。特にホラー・サスペンス・ミステリー系を年間山ほど見てますし、午後ローも大好きです。
改善案と再実写化への願い

CGは当時としては結構良かったので、2時間ずっとデビルマンがデーモンをぶっ飛ばすバトル映画にすればよかったかも。
アルマゲドン編やサタンを無理に出さず、続編前提で作ればよかったのに、と思います(でもそれだとOVAみたいに最終章が未完になりそう…)
原作者・永井豪先生がご存命のうちに、ぜひ再実写化を! 2部作、欲を言えば3部作で!
1部:誕生編+シレーヌ・ジンメン編+オリジナルの敵をぶっとばしまくる爽快映画
2部:アルマゲドン編
これで完璧なデビルマンが見たい!
もし2時間にまとめる一本映画で撮りたい!最後までやりきりたい!と思うのであれば、やはり僕の大好きな「誕生編」はまるまるカットですね…冒頭に解説を入れて、もう既に混沌としている現代から始めるしかないかと…
それこそ、漫画のアルマゲドン編は不動明の一人語りから幕を開けるので、そこから始めるしかないと思います。それでも3時間ほどの尺が必要かとも思いますが…!短くても二時間半…!それほど重厚なドラマです…デビルマンは…!
以上、原作愛たっぷりの実写版デビルマン再鑑賞記でした! 駄作と言われつつも、ファンとしては愛着のある一本。みなさんはどう思いますか?
