こんにちは!ともや先生です!
シャーマンキングは昔から大好きな作品です!
今回は漫画の「シャーマンキング」についてお話ししていこうと思います
幽霊を題材にした作品ということでとても興味をそそられました
もう僕はこの作品が好きで好きで…完全版もkindleも両方持ってます!
そして「もっともジャンプらしくない邪道バトル漫画」と思っています
その理由を8つ!連載中に感じた感想も交えながらお話ししていこうと思います
※本記事はネタバレをぞんぶんに含みます
邪道と思う8つのこと
大人になって思い返してみたら、シャーマンキングは「少年漫画らしくないバトルもの」だったと思います
ジャンプらしくな邪道を貫いた作品!ジャンル分けをするなら「デスノート」に近いと、個人的には思います
①斬新な脱力系主人公の設定
シャーマンキングの成功は、この独特な主人公「麻倉葉」の存在が大きいと思います
そしてこの主人公の麻倉葉こそがジャンプ主人公として邪道なのです
シャーマンキングの主人公の「麻倉葉」は、語弊があるかもしれませんが、やる気のないような、脱力系主人公なのです
今ではさほど珍しくはないかもしれませんが、当時の僕にはかなり斬新でした…!
バトル漫画の主人公といえば、ガツガツした熱血タイプが多いですよね?
「おっしゃあ!みんないくぞぉ!!」みたいにみんなをグイグイ引っ張っていくタイプではありません
強い相手にワクワクしたり、冒険にロマンを感じたりもしません
このシャーマンキングの主人公の麻倉葉は、できれば闘いたくないですし、疲れることはしたくないのです
これがもう衝撃的で、一発で主人公の魅力に虜になりました
この主人公の独特なノリについて行けるかどうかで作品の評価がわかれるかもしれません
一応補足はしておきますが、脱力系とはいっても、葉はきちんと努力もしています
主人公が強くなる描写ですが
- 祖父と稽古
- 地道な筋トレ
- 洞窟で命がけの試練
- 鬼ヨメの地獄の特訓
- 地獄で先祖と修行
そう考えると、けっこう修行パートが多いかもしれませんね
そして、主人公の口癖で「なんとかなる」という言葉があります
これだけ聞くと「考えなしのテキトーヤロー」に聞こえがちですが…汗
この言葉の意味は「できることは全てやった上で、物事はなるようにしかならないので、それを受け入れよう!」ということなのです
なので終盤の「もうなんとかならない」という言葉は読んでいて鳥肌でした…!
②場外バトルが増えていく
シャーマンキングもバトルものの王道として、途中からバトルトーナメントになります
単行本でも15巻くらいまでは王道な展開で順々にトーナメントが進みます
ですが、途中からトーナメントではなく場外バトルが増えていきます
この「場外バトル」が僕としては邪道だと思っています!
よくある展開としては、なにか揉め事があったとしても「この決着は試合でつけよう!」と言った展開ですが、シャーマンキングはけっこうガチバトルをします
ガチバトルどころか、葉のライバルポジの漣が場外バトルで命を落とします…
こんなことありますか?トーナメントと全く関係のない野外バトルで選手である主要キャラがやられてしまうんですよ?
今思い返してみても本当に邪道だと思います
漣が倒れた後、遅れて来た葉が敵を一発でぶっ飛ばすのは熱い展開でした(葉のオーバーソウルするまでの描写が見開きで何ページにも渡って描かれます)
やはり、主人公が強くて無双するのは爽快感ありますよね!
他には、トーナメントに参加していないキャラの活躍も見れたりするのはよかったですね
道潤とか、たまおの活躍を見ることができます
トーナメントで敗退したキャラも活躍しますしね!ミッキー超つえーーーー!と当時は痺れたものです!
ホロホロが知略を巡らせ勝利する展開も連載当時熱かったですね!
勿論文句なく面白いんですが、一方で「いつになったら次の試合が始まるんだろう…」なんて思ったりしていました(笑
どんなに激戦だったとしても、トーナメントとは全く関係ないですもんね…
あと、チョコラブがメッチャ強くなって帰ってきたのに人気投票の結果が微妙だったのは笑いました
でも、僕はチョコラブ好きだぞ!(あのギャグも含めて)主人公グループの中では最強だし!!!
③主人公がトーナメント辞退
他には、主人公がトーナメントを辞退する…というのもかなり斬新でした!
上記で漣が命を落としてしまう展開は話しました
そこでX-LAWSのメイデンに葉が漣の蘇生をお願いをするのですが、代わりに「葉のトーナメント辞退」を要求してきます
当時ジャンプで読んでて「ウソだろ!?」と驚いたものです
X-LAWSはさんざん自分たちのことは「正義だ!」と言っていたのに、そんな卑怯な手段を使うの?と思ったものです
純粋に闘って負けるわけではないのです
こんな漫画他にないですよね?バトル漫画なのに、主人公が闘わないで負ける…非常に邪道です…!
天下一武道会で悟空が闘わずして取引で辞退したらどうですか?
邪道もいいところです
結局、辞退は取り下げになるのですが、当時は先の展開が全く読めないでハラハラしながら読んでいました
余談ですが、漣がマルコの銃口を自らのコメカミに充てるコマがあるんですが、これってなんなんでしょうね?
いつの間にか蘇生は終わっていて、でも葉の辞退を取り消させるためにまた死のうとした…と当時は解釈しましたが
次週はまだ漣の蘇生が行われていない状態からスタートします…
今ではただの漣のイメージ映像だったのか…?と解釈しています
余談の余談ですが、今思うと「シャマシュがキッシュ?」で漣とジャンヌのフラグは立ってたんですね
さすが武井先生です!
④やったらやりかえされる
トーナメント中に場外バトルが増えていくのは上記の通りです
そして物語は次第に「やったらやりかえされる」という話になります
やったらやりかえされる…!これはもう人間の心理ですね
当時連載で読んでいた時は「そんなん当たり前やんー」みたいな感じで、特になんとも思いませんでしたが、大人になってから読み返すとしみじみ思います
誰だって、やられたらやり返したくなりますもん
やってやられてのやり返して…を繰り返すとキリが無いですよね…人間関係はどんどん溝が広がり修復不能になっていきます
勝手な推測になってしまいますが、これが作者である武井先生が作品を通じて最も伝えたかったことの一つと思っています
仮面ライダークウガでも同じようなこと言ってましたね
そこをなんとか我慢して、憎しみの連鎖を断ち切るなんて…かなり人間が出来てないと難しいと思います
人間は感情の生き物ですからね…
なので葉は「やりかえしちゃダメだ!」という風に言います
これほど少年漫画の王道を否定した作品ってありますか?
やられた後にやり返しにいくのがバトル漫画の王道の展開のハズです
仲間がやられて、敵をぶっ飛ばしに行くからスカッとするんですよ
ルフィがナミの涙を見てアーロンをぶっ飛ばすから最高なんです!
でもシャーマンキングは一味違います…「やられても、やりかえしちゃダメ!」と言うのです
やった相手をぶっ飛ばす展開を全否定!…メッチャ邪道ですよね
⑤闘いが終わる毎に敵とご飯を食べる
シャーマンキングの特徴として、闘いが終わる毎に、さっきまで闘っていた敵とご飯を食べます
物語の区切りの時に、敵もひっくるめて宴会騒ぎをすることが邪道!だと思います
「へ!?さっきまでの緊張感どこいったの?」…と思いますか?
いろいろあって…敵だったのに仲間になって…とか段階を踏むわけでもなく、本当に闘い終わってスグ宴会するんです
予選でホロホロや蓮と闘ったあとであるなら、まだ理解はできます(あれはまだスポーツなノリで説明できますから)
ついさっきまで命のやり取りをした敵と、闘いが終わったとはいえ、そのままご飯食べに行くなんて、そんな漫画あります?
悟空とフリーザがナメック星での闘いが終わった後、ご飯を食べに行ってたらどう思います?
それはそれでちょっと見て見たい気もしますが…違和感は拭えませんね…
ベジータもいろいろあって仲間になって、一緒にご飯を食べる仲になりました
でも、僕はこのノリがたまらなく好きでした
特に、ハオとお風呂入ったり、コーヒー飲んだりも平気でします
リゼルグなんて自分の両親をハオに殺されているのに…
この独特なノリもシャーマンキングならでは…ですね
ですが、このノリを「さむい…」と感じる人もいるようです
⑥恐山ル・ヴォワール
賛否のわかれる「恐山ル・ヴォワール」
ここでついに葉とアンナの過去が描かれますが、この過去話こそが邪道なのです!
それが、けっこう長いんです!
通常、長めの過去編とかだと、重要キャラの気になっていた過去が深堀されることを想像すると思います
NARUTOで、イタチやミナトの過去話なんて、怒濤の胸熱展開でしたよね?
ですが、シャーマンキングは一味違います
今まで出てたけど「活躍のない人気キャラの掘り下げ」というわけでもなく、葉とアンナの幼少期がメインなのです!
連載当時は面白さがわからなくて…
- 早く終わらないかな~…
- シャーマンファイトを辞退した後の葉が気になる!
- 2~3話で終わると思ってたのになかなか終わらない…
といった具合に流し読みをしていました…
というのも、唐突に始まるんですよね
満を持して語られる主人公の過去!という流れで語られるわけでもありません
シャーマンファイトを辞退して、その続きが気になって仕方ないところ、突然の過去話で話が進まなくなる…
連載時に読んでいた僕は置いてきぼりでポカーンな感じでした
例えるなら「るろうに剣心」で京都編が盛り上がって瀬田宗次郎を倒した後に、突然「追憶編」に突入し「え!?志々雄戦は?」のように、いきなりおあずけくらった気持ちでしょうか?
ですが「恐山ル・ヴォワール」こそが、シャーマンキングを語る上で外すことができないほど重要すぎるエピソードなのです
これを読まないと、なぜ主人公がシャーマンキングになりたいかというのを理解できません
仮に、この過去編を挟まないで話を進めてしまうと…「え、辞退する言うたのに、すぐに撤回するなんて、やってることメチャクチャやないかーい!」となって物語が薄っぺらくなってしまいます
ということは、このタイミングで過去編を入れるのがベストなのですね!
過去編の物語の内容はですが、大人になってから改めて読むと超絶面白いですね!
ですが、ハッキリ言って少年誌向きではないように感じます
というのも、丁寧に描いていると言えば聞こえはいいですが、序盤なんてけっこう展開が地味だったりするんですよね
葉とマタムネが座ってずっとお喋りしているだけ…みたいな印象でした
週刊誌で読んでいたら、ちょっとキツイかもしれません
超鬼が出てきたり、マタムネとハオの関係が語られたりして、次第に盛り上がってくるのですが…
ここで週刊誌でしか読んでない人は離れていってしまったように感じます
悲しいことに、実際に僕の友達でも「ル・ヴォワール編」以降よまなくなってしまった人いました…
僕もどっちみち単行本を集めていたので「後でまとめて読めばいいや~」くらいに思っていました
新アニメで見られた時は本当に感動しました(マタムネの声がメッチャイメージピッタリ!)
⑦伝説になった「打ち切り」
個人的にですがシャーマンキングを伝説にしたのはこの「打ち切り」があってこそと思います
打ち切りが伝説なんて、本当に邪道すぎるほど邪道ですね…!
ネットでも打ち切り漫画について語られる際は必ずといっていいほど名前があがります
ここまで長期連載をして、アニメ化もされ、ゲーム化やカードゲームにもなって、一時期はジャンプの看板作品であったにも関わらず…まさかの「打ち切り」です
これは間違いなくジャンプどころか漫画史に名を残す衝撃的な事件です
ですがまぁ実際のところ猶予は与えられていたようで、作者も物語を畳もうと思えばできたらしいですが、それはしなかったようです
しかし、物語のクオリティを落とさない為にも通常の予定通りに連載をしていったそうです
武井先生の英断です
もしここで無理にでも駆け足でストーリーを畳んでしまったら「伝説」にはなれなかったと思います
過去の名作として、知る人ぞ知る作品の一つになっていたでしょう…
打ち切り当時、僕は確か高校生だったと思います
その週のジャンプを読む前に友人から「シャーマンキング終わったよ」と言われました
なに言ってんだ?終わるハズねぇだろうがコラ…くらいに思っていましたが…
マジで終わっていました…!それはもう呆然としました
最終回が信じられずに何度も読み返しました
でも結果は変わりません
ショックすぎてショックすぎて、持っていた単行本を全て売り払ってしまうほどでした…
特に15巻はカバーのタイトルが金色で、超大切にしていました…でも売りました…!
確かにジャンプの後ろの方に載っているなぁ~…とは当時から思っていましたが、ジョジョやこち亀もそんあ時あるし、大丈夫!と考えていました
人気順が掲載順になるなんて、信じていませんでした
なので、完全版で完結させてくれたことは本当に嬉しかったですね
⑧キングにもならないしラスボスも倒さない
打ち切りになってしまったシャーマンキングですが、なんと完全版になって帰ってきて見事完結することとなります!
ですが、その完結の仕方が衝撃的すぎるほど邪道なのです!!!
タイトルがシャーマンキングなのにも関わらず、本当に最後まで主人公がシャーマンキングになりません
そしてなんと、そのハオすら倒しません!!!例え話でなく、本当に倒さないで終わります
本来の熱血バトル漫画の王道展開といえば…
- ハオに王の座を奪われる
- 這い上がってきた葉が闘いを挑む
- みんなの力を一つにして…!
- 圧倒的実力差を覆し見事勝利!
- 葉がシャーマンキングになる
- 物語は幕を閉じる…
上記のこれが王道中のド王道ですよね!
NARUTOでもナルトは火影になりますし、ワンピースでもルフィが海賊王にならなかったらクレームの嵐ですよね
僕も最終的には葉がシャーマンキングになるんだと思っていました
それがまったく違いました
闘ってもハオは強すぎて全く歯が立ちません
ラスボスが無敵のまま終わるなんて、本当に斬新ですよね
強すぎて倒せないので、ハオのお母さんを連れてきて、話し合いで場が納ります
なんという「話し合いエンド」…シャーマンキングらしい終り方でした
そもそも、わりかし中盤から「ハオに勝つのはムリだ、頑張ってどうにかなることじゃない」とさんざん言われてきてましたしね
それでも連載当時は「それでも葉が勝つんでしょ!」なんて思ってたりもしていましたが
本当に倒せないで終わっちゃいましたね
当時、打ち切りにならずに連載が続いていたら、ジャンプ読者はどう思ったのでしょうね?
僕としては納得の終わり方でしたけど、理解できない人の方が多いかもしれませんね
追記…本作のラスボスであるハオの、僕の第一印象は「主人公ソックリやん!作者はもっと描き分けできないんかーい!」と思っていました
実はハオは主人公の双子の兄弟だったのですね
追記の追記…因みに旧アニメ版では、みんなの力を集めて主人公が奇跡のパワーアップを遂げ見事ハオを打ち倒します
余談:僕とシャーマンキングとの出会い
まず初めに僕とシャーマンキングの出会いをお話しさせて下さい
なんとシャーマンキングは僕がジャンプを読み始めるキッカケになった作品です
確かシャーマンキングがアニメになるということをCMかなにかで知ったのですよね
当時手にとったジャンプの表紙が「シャーマンキング」だったこともよく覚えています
人生初ジャンプです
僕はそれを手にもって意気揚々とコンビニのレジに向かいました
帰って読んでみて驚きました
なんとそれは「赤マルジャンプ」だったのです!!!
いやなんかもうお母さんみたいな間違いをマジでやってしまいました
でかでかとシャーマンキングは表紙になっていたにも関わらず、数ページ外伝が載っているだけでした
「赤マルジャンプ」とは新人漫画家さんの読み切り作品が集められた雑誌のことです
まぁでも面白かったので「よし!」と今でも思っています
余談ですが…確かその雑誌の「炎ーほむらー」という漫画が人気でジャンプ本誌で連載が始まったのを今でも覚えています
読み切りではありましたが、面白くて続きが気になっていたので嬉しかったです
結局は打ち切りですぐに終わっちゃいましたが…泣
当時の僕としては、新連載のお気に入りの作品がいつまで続くか毎週ハラハラしながら読むのも醍醐味でした
「掲載順が前の方だからヨッシャー!」とか「10話で終わらなかったヨッシャー!」みたいな感じですね
それでも4巻とかで終わっちゃう作品もあって悲しかった記憶もあります
ウルトラレッドとか好きだったなぁ…
まとめ
シャーマンキングは少年漫画らしくない王道の反対をいく邪道な作品だと思います
正直、人を選ぶ作品だと思います…
独特なノリについていけないと読んでいてキツイかもしれません
しかし、ぼくは大好きです
今でも完全版で全巻揃えています
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