ウチの子、全然話が聞けなくて・・・
どうしたらいいのかしら・・・
まずは、その子の話を聞いてみましょう!
事例:お菓子が欲しいAくん3才
お母さんとAくんは、夕飯の買い物でスーパーに行きました。お菓子は1個と決めているのに、Aくんはもう1つ欲しくなってしまいました。「どうしても欲しい!」と床に寝転んで泣いています。
どうしてももう1つお菓子が欲しいAくん
買って!買ってー!買ってくれなきゃヤダー!
ついつい感情的になってしまうことありますよね?
よく見かける光景なのではないでしょうか?
ここで折れて、お菓子を買ってしまっては、これからはずっとお菓子を買ってくれるまで毎回駄々をこねられてしまうかもしれません。
さて、どう対応したらいいでしょうか?段階を追って説明していきましょう!
①なぜ駄々をこねるのか
そもそもなぜ駄々をこねるのえしょうか?「買ってー!」と泣いて暴れる前になにかありませんか?
なんの前触れもなく突然大暴れすることは、まずないと思います。
これ欲しいなぁ・・・
ダメったらダメ!約束したでしょ!?絶対に買わないからね!
こんなやり取りありませんか?そうです、いきなり否定から入ってしまっていることがあります。
気持ちはわかりますが、まずは落ち着きましょう。自分の感情をぶつけても、なにも解決しません。
そして「否定」してしまうということがスイッチになっているんですね。
ですので「否定厳禁」です。
特に子どもは感情のコントロールが大人ほどうまくできません。
事前に「お菓子は1つだけ。」と約束しておいた所で「欲しい!」という気持には勝てなくなるのは、むしろ不可抗力だとも言えます。
大人でも一緒ではないですか?
仕事でも、なにか企画を出した際に「はぁ?なに考えてんだ!そんなのダメに決まってんだろう!」話も聞かずにいきなり否定されたら悲しいですよね?
否定された事よりも、話を聞いてすら貰えないことがショックだったりしませんか?
②まずは聞いて「言葉にする」
まずは「子どもの話を聞く」というところから始めて下さい。しかし子どもは大人ほど多くの言葉をまだ持っていません。
なので、大人が代わりに言葉にしてあげる事が大事なのです。この場合Aくんはお菓子が欲しいのでしたね?
「このお菓子が欲しいんだね!確かに!おいしそう!」
「このお菓子が欲しいんだね!」と子どもの気持ちをまず言葉にします。
これだけで親に「お菓子が欲しい」という気持ちが伝わった!と感じ、子どもは安心します。
「確かに!」と肯定し、「美味しそう!」とこちらの感想も入れます。
そして深く掘り下げてみましょう!
「オマケもついてくるんだ!こんなに種類があるんだ!これは欲しいねぇ」
「これはパパも欲しいなぁ!」
「親も、キミと同じモノに興味がありますよ。」ということを伝えます。
自分だけでなく、親も自分と同じモノに興味関心を持ってくれている!と感じることができ、子どもは嬉しく思います。
さらに「自分も欲しい!」と言うことで、自分も子どもと同じ目線に立ちます。
パパも欲しいんだぁ・・・ボクと一緒だなぁ・・・嬉しいなぁ・・・
言葉にして初めて、「聞いてくれた!」という気持ちが、子どもに伝わります。
まずは「聞く」ということをしなければ、子どもはこちらの話を聞いては貰えません。
自分が「子どもだったら」という気持ちで考えてみて下さい。
大人でも、自分と趣味があう人がいると嬉しいですよね?僕は音楽の趣味があったりすると大喜びします。
③最後に、こちらの気持ちを伝える
「でも今日は1つ買うから、これはまた今度にしようね?」
「次来るまでに、どれにするか考えておいてね!」
「パパも楽しみにしてるね!」
次に繋がるような、期待を持たせてあげるのも効果的です。
今回我慢すれば、次は買って貰えるということが分かって、子どもは安心します。
「パパも楽しみにしてるね!」と伝えることで、パパも同じ気持ちなんだ。と伝わり嬉しく思います。
どうでしょうか?
そして、子どもの気持ちに、自分の気持ちも乗せてあげて下さい。
上記の対応例の黄色マーカーがそうです。
「パパ(ママ)もボクと同じ気持ちなんだ!」と伝わり、安心します。
●外に連れて行く時は
『パパも早く公園で遊びたいんだ!だから来てー!』
●オモチャで遊んでて行きたがらない場合
『今これで遊んでるんだ!楽しいよね!でも、もうおうちを出なきゃいけない時間なんだ。パパも楽しみにしておくから、一旦ここに置いておこう!帰ったら一緒に遊ぼうね!約束だよ!』
●ご飯を食べて欲しい時は
『パパ、早くご飯食べたいなー、一緒に食べようよ!』
「自分がやりたい!」「一緒にどう?」と誘う形にしてみましょう。
ただ「やって」と言うより、抜群に効果的です。
④質問して考えさせる
もう1つ上の段階に踏み込んでみましょう!
3才頃ともなれば思考力がついてきます。であるならば自分で考える能力が備わってきます。
子どもだからと侮ってはいけません!
上記でお伝えした通り、まずは子どもの気持ちを受け止めた後に質問してみて下さい。
確かに欲しいねぇ、でも買えるのは何個だっけ?
答えをいそいではいけません。話してくれるまで待ちましょう。
んーっとぉ・・・いっこ・・・
そうだね!よく覚えてたね!スゴイね!じゃあこっちは今度来たときに買おうね!楽しみだね!
大人も子どもも同じです。自分で考えて決めたことには責任感を感じるのです。
「ダメったらダメ!」と親の意見を一方的に押しつけられては反発されるのは当然です。
気をつけたいこと
忙しい時に限って親が困る行動をする時もありますよねぇ・・・
お気持はお察し致しますが、逆効果になってしまうことをご紹介します。
僕自身、常に心掛けていることでもあります。
脅す事を言っても無意味
これもよく聞くワードなのですが
もう連れて行かないからね!
と、脅したところで無意味です。
「次から〇〇しない!」と制限したところで行動改善に繋がりません。
むしろ逆効果です。
特に買い物は日常的に行く場所なので、どうせまた一緒に行くことになります。そうなると子どもに
ママはあぁ言ってるけど、どうせまた連れてってくれるに決まってるもんねぇ~♪
と思われるだけです。もし言うならば本当に連れて行かないこと。有言実行をオススメ致します。
痺れを切らして怒ったり、大人の威厳を示す為に大きな声を出したりするのはやめましょう。
「受け入れる」と「受け止める」の違い
子どもの気持ちを「受け止める」事は大切ですが、「受け入れる」とは違うので要注意ですよ!
◆『受け入れる』というのは、なんでも子どもの言いなりになってしまうこと。
◇『受け止める』というのは、その子の話を聞いて共感すること。
時には受け入れてあげることも大切ですが、一度した約束を変えてしまうのは違います。
駄々をこねることで約束が変わってしまうことがわかった子どもはなんでも自分の思い通りにしようと駄々をこねるようになります。
それでは主導権が親ではなく子どもに移ってしまいます。
是非、感情的にならず、毅然とした態度を貫いてみて下さい!
実体験:買い物中に突然座り込む息子
先日、こんなことがありました。
親子3人でショッピングモールを歩いていた時です。急に息子(2歳半)が道の真ん中で座り込んでしまいました。休日のショッピングモールですので、当然人通りも多いです。
なにやってんの!邪魔んなるでしょ!いいからもう、早く来なさい!!
ちょっと待った!!言いたくなる気持ちはお察ししますが、ここは一呼吸置きましょう。
僕が実際に行ったことです。
とりあえず邪魔にならないように通路の端っこに移動しました。
どうした?疲れちゃった?
つかれちゃった・・・
忘れてはならないのが、まずは「共感」することです。
そうかー、いっぱい歩いたもんなー。そりゃ疲れちゃうよなぁ。大丈夫?ちょっと休憩しようか?
うん!きゅうけいするー!
そう言った息子は、そのまま立って、勝手に歩き始めました。
「立ちなさい」「歩きなさい」とは一言も言ってません。
これは僕個人の想像ですが、話を聞いて貰えたことによって、心が満たされたのではないでしょうか?
これは、たまたま上手くいった例ですが、ほとんどの場合「怒る」より「共感・理解」を示し、寄り添った言葉掛けの方がうまくいった事が多いです。
それは保育でも育児でも感じるところです。
このように、僕も日々奮闘しております。僕自身は「決して声を荒げない」「笑顔で対応」を心掛けています。
まとめ
まずは言葉を受け止め共感し言葉にして、最後にこちらの思いを伝える。
言葉にするとこれだけですが、なかなか難しかったりします。実際にアレコレ試してみて下さい。
頭ごなしに否定するのは絶対しないこと!
3歳頃になってくれば、個人差にもよりますが、思考力が備わってきます。きちんと理由を話して、納得いく説明をすればわかってくれるはずです。
大人でも、こちらの話を聞かずに一歩的なダメ出しをされたらウンザリしてしまいます。
子どもも全く同じで、寄り添ってあげる気持が大切なんですね。
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