こんにちは!ともや先生です!
保育と育児って同じだと思いますか?
「保育」と「育児」は似ているようで違います。
僕自身、保育士として現場も経験し、子育てもしているので、その経験からなにかお話できれば!と思います。
是非、興味のある部分だけでも「目次」から見ていって下さい!
はじめに知って欲しいこと
「保育」と「育児」は全くの別物
まず初めに知っていただきたいことは、育児と保育は全くの別物だということです。
保育と育児は、同じように子どもを相手にするものなので、たまにこのように言われるのではないでしょうか?
子育て経験があるから保育士もやれるよ♪
保育士やってて長いから、子育てだってできるハズだよ!
子どもと関わることには慣れているかもしれませんが、全く別ジャンルの話です。
僕自身、子どもができてより一層感じるところです。
ただ、全く子どもと関わったことがない人よりは、役に立つことあるかな?くらいです。
例えるとしたら以下のようなところ↓
プロサッカー選手がやったことのないムエタイを急にやれ!と言われてできるでしょうか?ルールもよくわからない。人を殴ったこともないのにいきなりできるでしょうか?
サッカーの為にやってきたトレーニングは格闘技でもなにかしら役に立つ事はあると思いますが、ちょっと難しいかもしれません。
楽器でもどうでしょうか?プロのピアニストが、急に触ったこともないギターを弾けますか?
ピアノの為に培ってきた音感や練習は、おおいに役に立つかもしれませんが、ゼロから始めるのは大変です。
家と外では、子どもの顔は全く違う
保育士だとしても親だとしても「愛情」を持って子どもと接するのは変わりません。
ですが子どもからしたら、自分の実の親と、他人である先生とではいろいろと変わってきます。
大人でも家の中と外でキャラが全然違うのではないでしょうか?赤ちゃんでもそれは同じだと思います。
極端な話、子どもは親の言う事なんて聞かない場合が多いです。
「先生と子」よりも「親と子」の方が距離が近いですからね。
例えば、「家では無口なのに、保育園ではとってもおしゃべり」だったり、その逆も然りです。
やはり保育士は子どもからすると「先生」なのです。当然のことながら、おうちの方とは違うのです。
(もちろん保育園でも家庭と同じように安らげる場であればいいな。と僕も思いますが…)
保育園ではやるけど、家では全くやらない…という話はけっこう多いのではないでしょうか?
えー!保育園では野菜食べるんですか!?食べてるところ見たことありませんよ!家ではパンしか食べないのに…
やはり、子どもなりにも空気を読むんだな。と感じます。
お外で頑張っている分、おうちではリラックスしている。ともとれますがね。
僕も昔は思ってました。保育士として一クラスを一人で何人も見ていたから「育児なんて一対一でしょ?楽勝じゃ~ん!」なんて思ってた昔の僕を殴ってやりたいです!
ワンオペの場合に限り育児の方が大変かも
あくまで個人的な意見です。
保育には保育の、育児には育児の大変さがあるので、どっちが大変!というのはない。と言いたいところなのですが…「ワンオペである場合に限った場合、育児の方が大変」とは僕は思います。
確かに1人担任だったとしても、園の中には誰かしらいてくれますが、ワンオペだと家に1人ですものね…
勿論、保育も育児も両方大変で、どちらかを軽んじる意図はありません。あくまでワンオペに限った話です。
繰り返しになりますが「ワンオペの場合」です。ここは強調させて下さい。つまり、お父さん等のおうちの方の関わりでかなり変わってくる部分です。
それでは「保育と育児の違い」について、以下より詳しく見ていきたいと思います。
保育と育児の違い①「役割分担」
では、具体的に「保育」と「育児」についての違いを見ていきましょう!
保育士の場合は複数担任だったり、1人担任であっても他くらすと連携して保育をする余地があります。
ワンオペの場合は当然ですが役割分担などできません。
ご飯の時間「準備・配膳・片付け」の違い
最も大きな違いの1つとして「ご飯の時間」があります。
保育園だと↓
- 保育士とは別にお給食さんがいる
- 時間になるとご飯が出てくる
- 配膳も分担して行える
- 片付けも運ぶだけ
以上のように、お給食の先生がいて、毎日決まった時間になると提供されます。
確かに保育士の業務の中に「ご飯を作ること」は入ってませんね…おうちだと「朝・昼・夕」と作りますものね…片付けの皿洗いも含めるとなると…
配膳は保育士の先生かもしれませんが、そこも子どもを見る先生と運ぶ先生とで役割分担がされます。
片付けも調理室に運ぶだけで、お皿洗いも調理の先生がやってくれるハズです。
以上のことを、ワンオペだと全てを一人でこなさなければなりません。
一人でご飯を作って、準備して、片付けて、お皿も洗う…それも子どもを見ながら…保育士だったら確かに経験しないですね…
特に食事の用意は刃物や火を扱うので、思わぬ事故に発展しないようにしたいです。
人がいない時にはお皿を洗いに行ったりと、調理室に入ったりすることは僕にも経験ありますが、基本的にはないですよね?
これが、僕が思う「育児」と「保育」の大きな違いの1つです。
以上のような問題ですが、1つの例としてですが、お金をかければ済む場合もありあす。
今はウーバーイーツ等宅配サービスも充実しています。コープ等子どもの食材を扱う業者もいます。
レトルトでも栄養価を考えられているモノはたくさんあります。
1から全て自分でやろうとすると、大変です。時にはお金で解決できる部分があるのであれば、僕はそれでもいいと思います。
今の世の中、このようなものもあります↓
常温でも飲めるのはスゴイですね!お湯を沸かして冷ます手間もありません。
時代も変わりましたね…
全部自分一人でやろうとするとパンクしちゃいます。毎日!とは言わなくとも、時には頼ってもいいと思いますよ!
僕も自分の子どもを2人見ながら食事の用意・片付けをしますが、大変です。子どもも親には遠慮がありませんからグイグイきます。保育士やっていた時の経験なんて全く役に立ちませんでした。
家事で「目を離さなくてはならない時」もある
上記のご飯の話に追随しますが、ワンオペだと必然的に「子どもから目を離さなくてはならない場合」もあります。
別に「自分の好きなテレビを見たいから!」や「スマホでゲームをしたいから!」とかじゃありません。
保育園ではありえないことですが、ワンオペでは仕方のない部分があります。
主に家事をやらなくてはならない時ですが、ワンオペだと…
- お風呂を洗う時
- ベランダに洗濯物を干す時
- トイレに行きたい時
お行儀よく1つの場所に座ってずっと遊んでくれているならまだいいのですが、毎回そのようにはいきません。
ある程度大きくなっていればそれも可能かもしれませんが、まだ小さいウチは目が離せません。子どもはママやパパを探して歩き回ります。もしくは好奇心の赴くままに部屋中を探索してまわることでしょう。
洗濯物をベランダに出す時に、鍵を閉められてしまった!なんてのもたまに聞く話ですよね。
例えば「トイレ」です。育児の場合で自分一人しかいない場合は「ちょっと見てて!一瞬見てて!抱っこしてて!」ができないのです。
なんでついてくるの?なんでちょっと離れただけで泣くの?お願いだからちょっとの間くらい一人で遊んでてよ…
「後追い」ってやつですかね?トイレで一息すらつけないのは大変かも…
休日であれば旦那さんと協力して見れますが、それ以外だと難しい場合も珍しくありません…今は祖父母も日中仕事をしているケースも多いですから…
保育士の場合は、子どもを見る人と作業する人で別れることが可能です。
先生が見てない間になにか起こったら大変ですものね!
僕も現役保育士の時「トイレに行ってる間だけ一瞬見てて!」と言ったりしてました。管理職になった今でも「ちょっとトイレ行く間だけ見てて下さい!」と言われる事あります。
保育と育児の違い②「子どもと関わる時間」
保育士は業務時間が終わったらおしまいですが、育児に終わりはありません。
自分の時間が持てるかどうか?
自分の時間が持てるかどうか?これも大きな違いの1つです。
特に専業主婦で子どもを預けていない家庭の場合は、基本的に24時間ずっと子どもと一緒です。
確かに保育士で24時間子どもと一緒にいることって、そうそうないですよね?お泊まり保育くらいかな?
保育士は決められた時間内で子どもを預かり、終わったら自分の時間です。
僕も昔は「よっしゃ上がりだー!帰ったら飲みながら漫画読んでゴロゴロしよー♪」なんてやってましたが、子どもできてからそんなことなかなかできなくなりました。
ですが、子育て中だとそうはいきません。仕事が終わって家に帰ってきても「育児」が待っています。
豪華なディナーやプレゼントよりも、自分時間が嬉しい!と言うお母さんも少なくないですよね…
ワンオペの場合、自分の時間は「子どもの寝かしつけが終わってから。」となります。
僕も寝かしつけが終わった夜の9時くらいから、よく妻と録画のドラマを見ています。
睡眠時間の大切さ!
特にお伝えしたいのは「睡眠時間の確保」です。
子どもがいなければ好きな時間に寝て、明日起きるのが辛くなっても自己責任ですが…
そして、自分の決めた時間に起きられない場合が多いです。子どもが起きた時間が起床時間となります。
子どもがある程度大きくなっていればまだいいのですが、小さいとメチャクチャ朝が早い場合があります。
僕も、子どもが生まれたばかりの頃は毎日5時。もっと早いと4時半とかに一緒に起きていました。仕事中に眠くなって仕方ない時あります。笑
夜泣き等で眠れないことなんてよくある話です。特に、熱があったりして具合が悪かったりすると大変です。
保育士は子どもが具合悪くなっても、保護者に連絡して、お迎えがきたらそれでおしまいですよね。おうちではそんな事になっているなんて考えたことなかったかも…
僕にもあります。高熱の為、夜に30分おきで泣いて起きてしまう息子…1番辛いのは息子なんだ!と思いながら、眠気と戦っていました。
深夜に息子を抱っこして、くら~い部屋を、寝かしつけの為に延々と抱っこして歩き続けたのは、今となっては素敵な思い出です。一時間半とかひたすら抱っこして歩いていました。
夫婦が力を合わせるという事が非常に大切です。お父さんは、なるべくお母さんの睡眠時間を確保してあげたいっ!!!
保育士経験が育児に役立つこと
この点は保育士をやっていて特に役に立つ部分かもしれません。
保育士はいろんな子どもの姿を客観的に見れる
同い年くらいの子どもと集団で生活する。ということは家では難しいですよね?
親戚や友達の子と関わることはあったとしても何十人と一緒に関わるということは保育園や幼稚園でないと難しいのではないでしょうか?
子育て初めて!の親の場合だと比較対象が周りにないので、いろんなことに不安を感じてしまうことがあります。
大丈夫かな?もしかして、うちの子って他よりも遅れてるんじゃないの?このままでいいのかな?
特に初めての育児ですと、「子どもと一対一」になってしまうので狭い世界になりがちです。
一方保育士は様々な子ども達と関わりがあります。
保育士としての経験があれば、なにかあっとしても「個人差なんだな…」「そういう場合あるよね」と思えることでも、不安になってしまう場合があるかもしれません。
保育士という仕事を続けていれば、何十人何百人と見ていくことになりますしね。
子育て経験が保育士として役に立つ事
確かに「子育てしたという経験が保育に役に立つ」ことはあります。
子育て経験がある方が保護者に共感はできる
子育てをした経験があるほうが、保護者の気持ちに共感できる部分はあると思います。
当たり前ですが、保護者は皆さん子持ちですからね。
私も出産の時大変でした…地獄の痛みですよね…
最初のうちは夜まとまって寝られないですよねー…
ですが、それとこれとは別です。
僕がよく例えるのは「骨折を治療してくれるお医者さんに、実際に骨を折った経験は必要なのか?」というもの。
確かにお医者さんにも骨折の経験があったほうが、患者さんの気持ちに寄り添えることでしょう。
これは痛いですね…僕もここ折ったことありますが大変でした…ほんっと痛いですよね…
確かに言葉に説得力が生まれるかもしれませんが、治す能力とは全く別のものです。
痛くて切羽詰まっている患者からしたら「あなた自身が骨を折ったかどうかなんてどうでもいいから、早くオレの骨折を治してくれ!」そう思いませんか?
保育も同じと考えています。
保育士としても子どもの見方が変わる
育児の経験がないということはがないということ
妻も保育士なんですが「妊娠・つわり・出産の経験でかなり価値観が変わった。世の中のお母さんみんな尊敬する!」と言っていました。
男の僕ですら、子どもができてから世の中の価値観がかなり変わりました。
- 自分中心から子ども中心になる
- 初めて自分よりも大切な存在ができる
- 生命の誕生に立ち会う
それはもう世界がひっくり返るほどの衝撃でした。
僕個人としても我が子の誕生よりも感動的なことなんて、これから生きていてあるかどうか…
男ですらそうなのですから、女性であればより一層その気持ちは強いかもしれません。
感動的な出来事ではありますが、保育士としてどうか?という事は別の問題かと思います。
子育て経験がないと一人前の保育士になれない!と言う人の心理
子育て経験がないと保育士として一人前になれないのか?
なにか問題が起きた際に、目立つ部分を言われてしまうだけ
まず、どんな時に言われてしまうのでしょうか?なんにもないのに急に言われることありませんよね?
言われてしまう時はだいたい、仕事でミスをしてしまった時等なにか問題が起きてしまった時ではないでしょうか?
あー、あの子は育児経験してないからわかんないんだよね。
ですが、仕事でミスをしたことと育児経験のあるかないかは別問題です。
簡単に言っちゃうと「マウントをとりたいだけ」かと思います。
なにか問題毎があった際に関係無いのに1番目につくところを突っ込まれてしまうだけです。
ケンカする時に、関係無い過去の話を蒸し返したりするような感じですかね?
そのように仰る方は、子どもがいたとしてもなにかしら言ってくると思います。
- 男(女)だから
- 若いから
- 高齢だから
- 外国籍だから
- 専門卒だから
- 片親だから
- 髪を染めているから
このように関係無い話をして自分を相手より優位に持って行きたいだけかと思われます。
育児経験がないからと言って相手を見下すような発言はやめましょう。
まとめ
保育と育児は基本的には別物です。(ワンオペの場合は育児の方が大変かもしれませんが…)
その中で声を大きくしてお伝えしたいのは…
大切なのは、親であっても保育士であっても、「目の前にいる子どもとどう向き合うか」だと思います。
今回は「保育と育児の違い」についてお話しさせていただきました!またどこかでお会いしましょう!
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